コーカサス⑩ アルメニア エレバン最終日編
9/29(日) 今日もホテルで朝食。朝食付きはほんとにありがたい。
9:30にチェックアウト。荷物を預かってもらいます。
まず向かうはホテルすぐそばの公園で毎週末に行われている蚤の市「Vernissage」です。平日も行われているそうですが、やはり盛況なのは週末とのこと。友人への土産発掘も兼ねて朝1番に乗り込みます。
場所はここ。RepublicSquare駅からすぐです。MAPSMEではVernissageMarketで登録あり。共和国広場からも歩いて行けます。
近づくと緑のテントが並んでいるのですぐわかります。
まだ10時すぎだったので準備中のお店が多かったです。あらかた開店するのは11時くらいからの様子。
ピンバッチを売っているお店をのぞき、1個手に取り値段を尋ねたところ1,000AMDとのこと。そんなするわけないじゃんと思い、すぐにその場を後にしました。ふっかけすぎは客も逃しますぞ。
エリアごとに売っているものの種類がかたまっているらしく、先ほどのピンバッチのお店のすぐそばにこのおじさまのお店はありました。
同じくピンバッチのお店。バッチの種類も豊富でかわいいものが沢山。あれこれ手に取って迷いに迷った末、土産用も含め7個に絞りました。値段を聞くと全部で2,000AMD。およそ500円。思わず日本語で安!と叫んじゃいました。即決。
アルメニア土産の定番、ザクログッズもこのように沢山置いてありました。他にも刺繍が施してあるクロスやアルメニア伝統柄の布製靴など、見て回るだけでも楽しいグッズが沢山ありました。
休暇中私の仕事を代わりに請け負ってくれた職場の後輩用に、ここでアルメニア伝統柄のノートブックを購入。伝統柄は赤地が多いなか、珍しい青地の布を発見。帰国後、後輩に渡したら「ナウシカみたい」と喜んでくれました。そのコメント、いいね(笑)
充分に蚤の市を堪能したので、ホテルへもどり荷物をピックアップ。次のホテルへ荷物を引きずり徒歩で向かいました。日付が変わった翌日の深夜(早朝?)便で帰国するので、飛行機に乗る前シャワーを浴びたいと思いエコノミーホテルを1泊だけおさえました。
ElysiumGalleryHotel。通り沿いの建物の真裏にあり場所はわかりにくいですが、部屋は清潔でスタッフも英語が堪能で親切。最初からここのホテルにしとけばよかったじゃんと思ってしまった程。チェックインはまだできない様子だったので、荷物だけ預けて再出発。
ホテルのフロントにエチミアジンへの行き方を聞いたところ、ホテルすぐそばのバス停から203番のバスに乗り込めば1本で行けるとのこと。キリキアバスターミナル経由しないでも行けるのかしら?と疑問に思いつつもとりあえず向かってみることに。
バス停はここ。右の大きな広場はオペラ座のある自由広場。
すんなりバス停にたどり着き、203番のバスを待つもいっこうに来る気配なし。やっぱりキリキアバスターミナル経由しないと行けないよね~(笑)キリキアターミナルまでの行き方をネットで調べ直しました。
どうやら75番バスで行ける様子。すぐに75番バスが通りかかったので頻発していそうです。キリキア?と運転手に尋ねるとうなずいてくれたのでそのまま乗り込みます。
75番はどうやらバスターミナル内に停車するわけではなく、その前の通りに停車するようです。切符回収係のお兄さんがここがキリキアだよ、とバスを停車させ降ろしてくれました。運転手かもぎりのお兄さんには目的地を伝えておいたほうがよさそうです。
キリキアバスターミナルに入ってすぐに203番のバスはありました。迷う心配全くなし。エチミアジン?と聞くとうんうんとうなずく運転手。10分ほどで出発しました。
203番バスもエチミアジンが終点ではない様子です。ここでも運転手がエチミアジンはここだよ、と教えて降ろしてくれました。
バスの停車場所はエチミアジンの裏口に到着します。正面はこちら。
大型の観光バスなどはこの門をでて正面の駐車場に停車していました。
中に入ってまず目についたのはこの小聖堂。
内部は小さいながらもろうそくが灯され、あたたかい雰囲気。想像していたよりも近代的なつくりです。
そしてその小聖堂の向いにそびえ立つは、エチミアジン大聖堂です。
残念ながら工事中。そして改修中なのか中には入れませんでした。悔しい!!
エチミアジンはアルメニア正教の総本山。世界最古の教会ともいわれています。有名なのは大聖堂内にある宝物庫。キリストの脇腹をついたロンギヌスの槍とノアの方舟のかけらが展示されています。
大聖堂のわきにある土産物屋にて宝物庫の入場券が購入できるとの事前情報があり、行ってみると無事にチケットゲット。大聖堂は入場できませんでしたが、宝物は別の場所に移され見学できるようです。ガイドなしだけどそれでも良ければと言われ、せっかく来たので宝物だけでも見ていくことにしました。
土産物屋の入口にて待機させられ、人数がある程度集まったら宝物のある場所へ案内されました。敷地がひろーいので、案内がなければ確実に迷います。
そして、ついに対面。これが!ノアの方舟のかけらです。
・・・どれがかけらに当たるのかは全くわかりませんけども。旧約聖書に書かれたことを信じるのであれば、40日間いろんな動物やらノアさんの家族やらを運びつづけた大変ありがたい代物です。
そしてこちらが!ロンギヌスの槍。
わたし世代だと例のアニメが頭をよぎってしまいがちですが、こちらは使徒と戦うアレではありません。キリストが磔にかけられ脇腹を刺された際の最後の一撃を与えた槍が、こちらのロンギヌスの槍だそうです。意外と鋭利じゃないのね。
ロンギヌスの槍は実は複数存在するらしく、Wikipediaさんによると4つあるとのこと。ひとつはローマのサンピエトロ大聖堂に保管され、もうひとつはウィーン。ひとつは紛失し行方不明。そして最後はこのアルメニアのエチミアジンに保管されています。
どれを信じるかはあなた次第であります。でもまぁ、キリストさまは磔の時たくさんのローマ兵にかこまれていたんでしょうからどれが最後の一撃か正直わかんなかったでしょうし、全部本物ってことでいいんじゃないでしょうか。
念のため広場にいたおばあさんにもエチミアジンって今日は入れないの?と聞いてみましたが、やはり駄目とのこと。諦めて早々にエレバンに戻ることにいたしました。
帰りのバスは行きに降ろされた場所から少し先にあるこちらから乗り込みました。番号は同じ203番。
右下の赤ピンがエチミアジン大聖堂です。バスはこれまた頻発している様子です。乗客が埋まり次第発車している模様でした。
キリキアにたどり着き、行きに降ろされた通路とは反対側にエレバン中心部へ戻るバスが発車していました。ホテルそばのバス停で239番バスをみかけていたのでそのバスに乗車。当然ホテル前のバス停も通るだろうと高をくくっていた矢先、バス停手前の道を見事にそれていきました。あわてて下車。やはり適当に乗り込んではいけませんな。
そのまま徒歩で、エレバンといえばここ!という観光名所。カスケードへ。
近くで見るとなかなかな迫力。ソヴィエト・アルメニア樹立50周年を記念して1980年に作られたものだそう。わたしのいっこ年上。
途中途中でこのようなアート作品が展示されています。楽しい。
カスケード内部にはエスカレーターも設置されており、歩いて上るのがキツイ方は是非こちらをどうぞ。私?わたしはもちのろん、使用させていただきました。無理は禁物。
上りきると、エレバンを見渡すことができ、運がよければアララト山を臨めます。やはりうっすら山頂に雲。でもいい眺め。
カスケードを下った先の広場でアルメニア手作り作家市なるものが行われていました。
どれも素敵。目移りしっぱなし、迷いっぱなしで悩んだ末、ピアスを購入。旅の思い出にね。このくらいはね。
素敵な作品には目もくれず、ひたすらに惰眠をむさぼる犬たち。奥の犬なんて穴ほって寝てるからね。
広場の奥には素敵なオープンカフェ。外国のオープンカフェはなぜこうも居心地が良いのだろうか。ソファに陣取り、この旅の写真整理をのんびり行います。
旅ももう終わり。この辺りになってくると寂しさと安心感とで街のどのシーンも美しくみえてきます。
夕食はTripAdviserでも10位以内にくいこむLavashへ行こうとしたところ、店内満席で断られるハメに。予約必須。諦めが肝心とこの旅行で学びました。2軒となりにあるこのレストランに入店。
ゴリスのホテルの夕食でもいただいた、アルメニア(とトルコ)の郷土料理、トルマの専門レストランです。
メニューをながめてどれにしようかとうんうん迷っていたところ、向いの美女と目があいました。写真撮っていい?と聞いたら素敵なポージング。やばい、女で良かった。男だったら惚れてたわ。
去り際もさっそうとして素敵だった。。。
結局選んだのは1番伝統的なトラディショナルトルマ。小さな鉄製の小鍋に入れられて、ヨーグルトも一緒についてきました。
味はバツグン!!ヨーグルトをかけると酸味が加わり、これはこれでさっぱりといただけます。かけるかけないはお好みで。一緒に頼んだアルメニアのキリキアビールも本当に美味しかったです。笑顔満面で食べていたら店員さんも嬉しそうでした。いいお店。むしろLavash満席で良かったかも。
まだ目標未達成のアルメニアワインを飲むために近くのワインバーへ。場所はここ。
左下の赤ピンがLavashです。徒歩5分くらい。
まだ時間が早いためか、店内はがらがら。表のテラス席でワインをいただくことにしました。
店員さんと相談の上、お勧めのアルメニア白ワインを注文。きりっと辛口でのど越しもよく、食事のあとで飲むのに最高なワインでした。幸せ。
たまたま隣に座った男性がオーストラリア人でした。今日の夜、もうこれから帰国と伝えると「では気を付けてね」と。袖振り合うも他生の縁。旅はこんなことの連続です。
お会計をすませ、ゆっくりと歩きながらホテルへ。シャワーをすませて忘れ物チェックをしたのち、チェックアウト。ほぼ1泊もしてませんが、快く送り出してくれました。エチミアジンの行き方は間違って教えられましたけども(笑)ElysiumGalleryHotel、お勧めです。
タクシーをよんでもらって空港へ。行きと同じくカタール空港経由で日本到着は羽田。実はカタールで寝ぼけてうっかりSIMを入れ替えてしまい、さらに機内モードにもし忘れ、後ほどの携帯代請求額に愕然とするというオマケつきでした。みなさま、SIMは日本に着くまで決して入れ替えぬよう、お気をつけくださいまし。(そんなことするの私くらいか)
今回の旅はいろいろと思い通りにいかないことも多く、臍を噛む思いもいくつかしましたが、すべてはいい思い出・よき糧になったと思います。素晴らしい出会いも沢山あり、南コーカサス地方に住む人々のあたたかさ・信仰の深さに感銘を受けた旅となりました。
アジア旅行者も比較的少なく、観光資源が多い割にはまだ知られていない旅行先だと思います。行くならば今がチャンス!私の旅行記が少しでもお役に立てたならば幸甚です。不明な点や質問があればいつでも受け付けております。コメントください。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。みなさまにもこれから1つでも多くの旅を通じた、素晴らしい出会いが待っていますように。
ではまた、次の旅行記にてよろしくお願い申し上げます。
2019年10月末