コーカサス⑥ ジョージア トビリシ・ジョージア-アルメニア夜行列車編

9/25(水) AM8:30ホテル出発・チェックアウト。荷物をフロントに預け朝食へ。

夕方に個室温泉の予約を取ってあるので、タオル石鹸一式を持って今日は終日のんびりトビリシを散策予定です。

ホテルすぐそばにある「Entree」。朝8:00開店で、コーヒーも美味。店内も清潔でした。TripAdviserに案内がのっています。

Entree Artisan Bakery (トビリシ) の口コミ112件 - トリップアドバイザー

 

さっそく本日の観光開始。徒歩でシオニ教会へ。

シオニとはエルサレムのシオニ山からきているそう。のちに訪問するトビリシのツミンダ・サメバ大聖堂ができるまでは、ジョージア正教の総本山でした。

 

内部はミサ中。あとでまた再訪することにしました。

 

次は市街地の中でも目を引くデザインの平和橋

2010年に開通したばかりの歩行者専用橋。デザインはイタリアの建築家ミケーレ・デ・ルッキ氏によるもの。

 

実際わたってみるとこの迫力。観光客がばしばし写真を撮っていました。

 

橋をわたりきると、そこは広場になっています。

ん?なんかいる。

 

やっぱりお犬さま。いやねいいんだけど、なにも通路の真ん中で寝なくても(笑)

 

広場をぬけて細い階段を上るとなかなかの絶景スポット。

こうして見るとトビリシは緑の多い街だとわかります。

 

そのまま大通りを抜け坂を上り見えてくるのが次の目的地、ジョージア正教総本山ツミンダ・サメバ大聖堂。

ムツヘタのスヴェティツホヴェリ大聖堂と似ただんだん状の建築物。2004年に建造され、南コーカサスで最大の聖堂です。圧巻。

 

内部はまだ新しく、ピカピカでした。

 

昨日行ったカズベキの教会名もツミンダサメバでしたが、意味としては至聖三者。至聖三者とはなんぞや?ってかんじですが、わたしもわからんかった。。正教会用語で三位一体とも訳され、神についての概念・理論なのだそう。か、神を体現した聖堂なのかしら?

 

重要なイコンには、このように聖杯のようなものがつるされているのが印象的でした。

 

そろそろ昼食にしようとMAPSMEを立ち上げ、ルートを検索。目的のレストランは徒歩30分以上かかる様子でしたが、のんびり街歩きがてら向かうことにしました。

途中の花屋。おじさんウインクサービスしてくれました。

 

向かった先のレストランはここ。

       

「In The Shadow of Meteki」。左上の表記にあるGeorgian Aviation University前の通りをまっすぐ進むと右側にあります。手前に公園があるのが目印。

 

まだ12時になったばかりで、ランチタイム1番のり。誰もいないテラス席を独占できました。市内を流れるクラ川を眺めながらご飯がくるのを待ちます。

 

頼んだのはこれ。ジョージア人の定番朝ごはんと書かれていました。ハーブの効いたミネストローネに卵をいれて煮込んだ一品、美味しかったです。自分でも作ってみよう。

一緒に注文した飲み物は「レモネード」。ジョージアにおけるレモネードはレモン味ではございません。フレーバー付きサイダーという位置づけで、何の味がいいのかをきかれます。これは洋ナシ味。ほかにもりんご味など種類はたくさんありました。

 

支払いをすませたら、また市内中心部へもどります。ふくれたお腹を抱えてやってきたのは、クラ川沿いにそびえるメテヒ教会。

堅牢な外観から容易に想像はつきますが、かつては監獄として使用されていた歴史もあるそう。かのソ連の文豪ゴーリキーが幽閉されていたことでも知られています。ポケモンじゃないよ!

 

内部はこれまたミサ中で撮影不可。2度ほど時間をあけて訪問しましたが、常に人がたくさんおりトビリシ内の教会の中で1番のにぎわいを見せていました。

 

メテヒ教会は川岸ぎりぎりにたつ小聖堂もあります。

メテヒ教会内部で川岸におりれそうな道を探すも見当たらず、諦めてすぐ横のメテヒ橋を渡ろうとしたところ、橋の途中に入口を見つけました。

メテヒ橋途中にある入口をはいり、この道を進みます。

 

するとこのような小さい祭壇をもうける小聖堂が。観光客もおらず、なかなかの秘密スポットでした。

 

まだまだ続くよ街あるき。ミサ中で内部に入れなかったシオニ教会を再訪です。

 

無事入場。天井のキリスト画にちょうど光があたり荘厳な雰囲気でした。

内部は色鮮やかな絵画で埋め尽くされており、装飾も細やか。新旧のジョージア正教会総本山対決はツミンダ・サメバ大聖堂よりも、私は旧のシオニ教会に軍配をあげたいと思います。

 

教会の裏口をでて昨日訪れたErekleⅡ通りを抜け、そのまま進んでいくとトビリシのおしゃれストリート「Shavteli通り」にでます。

通りはピアノが置かれ演奏する人や、壁面に絵画が飾られているエリアもありました。いわゆるインスタスポット。歩いているだけで楽しいので、時間があれば行く価値ありです。

 

ここの1番のみどころはこの人形劇場前にある仕掛け時計。やや傾いているのはわざとです。多分。毎時0分に天使がでてきて鐘を鳴らします。

人形劇は夜8時に行われているそうです。お時間がある方はぜひ!

 

この時計台のそばにあった、工事中の建物内に閉じ込められた犬がギャン鳴きしてました。心配になり、周囲を見回していたところしばらくして飼い主登場。

 

おそらくまだ子犬で落ち着きがなくどこかに行ってしまいそうなため、一時的に避難させていたのでしょう。ちゃんとすぐに解放されていました。

大喜びの犬。よかったねぇ。わたしもほっとひと安心。

 

その後、コテアフハズィ通りに行ってみるとナグザリさんと再会。マジで1日中立って客待ちしてる様子です。仕事の邪魔をしてはあかんのですぐに2度目のお別れをしました。またジョージア行くとなったらガイドお願いします!

 

歩き疲れてきたので、チェックしていたカフェへ。

144 Stairs Cafe (トビリシ) の口コミ95件 - トリップアドバイザー

ロープウェーのナリカラ砦降り口のすぐ下に位置しており、ながいながーい階段を疲れた足をひきずりながら上っていきました。

  

カフェの名前の通り144段の階段を上っていきます。この看板がみえたら入口はすぐそこに!

 

猫のオーナーが出迎えてくれました。

 

注文は自家製レモネードをお願いしました。これはちゃんとレモン味。

ここのカフェは苦労して上った甲斐もあり、眺めが最高でした。のんびりとした雰囲気でゆったりとした時間を過ごせます。体力に自信のある人は行ってみるべし。

 

しっかりと休んで体力を復活させたら、温泉街へ。

まだ個室温泉の予約時間まで間があったので、この橋の奥にある滝まで行ってみることにしました。

 

上の橋の写真を撮っていたら「トレビアン!」と話しかけてきた少年。

てっきりフランス人かと思ったら、ウクライナ人だそうな。え?なんでフランス語?

帰り道でもすれ違い、「OH~!」とか言い合った(笑)いつかウクライナ行くからその時もすれ違えたらいいね。

 

はいこれが滝ですよ。

展望台では孔雀を持った人が待ち構えており、お金を払うと滝をバックに孔雀と一緒に写真を撮ってくれます。なかなかシュールな構図になりそうですが、気になる方はトライしてみて。いくらかかるかは存じ上げません。

 

予約時間の10分前にはフロントに来てと案内されていたので、16:50にChreliAbanoへ再訪。地下の待合室へ通され、個室の清掃が済んだところでお呼び出しをうけました。

 

個室内はトイレとロッカーが併設。洗面台もあり、希望者は有料でマッサージをうけることもできます。

中に入るとほのかな硫黄のかおり。湯舟につかった瞬間、やはりでてしまう「あ゛~」のひとこと。極楽です。1時間の制限タイムぎりぎりまで入ってました。

 

ドライヤーなるものはやはり用意がなかったので、髪を乾かしがてらの湯上り1杯。アイラブトビリシ駐車場に面したこちらのワインバーでジョージアワインの締めをいただきました。

まだ時間がはやいため、中はがらがら。貸切でした。

 

一昨日ワイン購入の際にショップですすめられたローズワインを試してみました。

ただのロゼワインでないの?と思っていましたが、飲んでみてもやはり違いはわかりませんでした。香りは白より強め。ただし白ワインの方がやはりコクはあります。

 

ホテルに戻り、荷物をピックアップ。タクシーアプリ「Bolt」を呼び出し待機中にコーヒーを出してくれました。Hotel Nicolas、よいホテルでした。

 

タクシーから降ろしてもらうように指定していた場所はここ。他ブロガーさんが何人か紹介していた、トビリシ中央駅前にある「Sharma Club」です。

       

右の赤ピンがトビリシ中央鉄道駅。駅から徒歩5分くらいです。

 

赤いコカ・コーラの傘がたくさん屋外に立っているのでそれが目印になるかと。

地元の客でにぎわっていました。席を確保してから注文に行ったほうがよさそうです。

 

スタンダードサイズのラバシュをオーダー。コカ・コーラの傘にちなんで飲み物はコーラにしました。

ひとくち食べて、感動。ぱりっとしたパン、中の肉は臭みもなく美味。しかしスタンダードサイズはかなり大きく、半分を残し明日の朝食とすることにしました。

 

歩いて駅に向かうと駅前広場にぶつかります。広場は道路に囲まれており突っ切ることができず、一旦地下にもぐる必要があります。地下は小さなショップが並んでおり、見通しがきかず通り抜けるには勇気がいります。

 

しかしそのまま駅がある方向へ真っすぐ進んでいくとガラス張りの自動ドアがあり、そのドアの奥にある地上行きのエスカレーターを上ると無事ホームにたどり着くことができました。トイレは地下にあったので、エスカレーターを上る前にすませると良さそうです。

 

出発1時間前にはホームにいましたが、ほぼがらんどう。30分前になると人が増えてきました。

 

わたしの乗る予定の1等車にあたる15号車は後方にありました。

入り口前には車掌が待機しており、チケットチェックを行っています。ここで事前に旅行会社から送信されてきていたEチケットを提示。問題なくスムーズに乗車完了しました。

いよいよジョージアともお別れ。次の国、アルメニアへ入国です。

 

部屋内部はこんなかんじ。布団やまくらは入口上部にある棚に置いてあるので各自おろして使用します。水とお菓子が用意されていました。

ここでとなりの中国人夫妻から部屋を交換してほしいと相談されました。どうやらならびの番号でチケットを取ったにもかかわらず、部屋がちょうど分かれてしまったとのこと。同クラスでの移動なので問題ないと告げ、アルメニア人のおばあさんと同室に。これがのちのトラブルの元となりました。。。

 

列車は時刻通りの22:16出発。1時間ほどしてからパスポートチェックがありました。

時間も遅いため、チェックが済んだらすぐに明かりを消して就寝。部屋は鍵がかかるので安心です。翌日の深夜1:00頃、アルメニアの入国審査があり、ドアを叩いて起こされます。アジア人は全員外へ。

 

そこでビザ取得の有無を聞かれますが、日本人の場合事前取得の必要はないため「NO」と答えて問題はありません。ほかにシンガポール人、先ほどの中国人もいましたが、全員電子ビザをすでにとっている様子でした。

 

ここで世界一最強といわれる日本パスポートの効力発揮。1番うしろに並んでいたにも関わらず、1番先に名前を呼ばれました。アルメニアでの訪問先や滞在するホテルなどの簡単な質問に答えたらすぐ完了。お金も徴収されませんでした。

 

寒かったのですぐさま部屋にもどり、今度は室内での車掌のパスポートチェックがあるのでそのまま起きて待機。全員の乗車が完了したら、車掌がきて機械にパスポートを通しチェックを行います。

 

ここでトラブル発生。あなた中国人じゃないの?と問い詰められ、渡したパスポートを没収されてしまいました。同室のおばあさんが必死に説明をしてくれ「この子は日本人よ」と庇ってくれました。ありがとう(涙)

 

しばらくしたらパスポートは無事返却されました。どうやら部屋番号とセットで国籍も管理されており、部屋を変更する際には車掌に申し出る必要があったそうです。そのどたばたの最中でも、となり部屋の交換してあげた中国人夫妻はぐうぐう寝ていましたけれども、おいおい。。。

 

これを読んでいるジョージア-アルメニア間の夜行列車の使用を検討している人は、同パターンが起きたとき部屋の交換はできるだけ同じ国籍の人同士で行ってもらうよう断るか、申し出てきた人に車掌にも部屋を交換した旨を伝えてもらうよう説明した方が、無用なトラブルを回避できます。

 

心臓が止まるかと思いましたが、やさしいアルメニア人おばあさんに助けられ、無事に眠りにつくことができました。このトラブルで車掌さんとの距離も縮まりむしろ良い思い出となりました。災い転じて福となす。

 

アルメニア ゴリス編につづきます。